トラベラーズ外来
トラベラーズ外来について
海外渡航の際には、予防可能な感染リスクを防ぐために、渡航先や渡航期間、活動内容などに応じて、予防接種を受けることが推奨されています。現在、海外渡航は全く行われていない状態でありますが、今後当クリニックにおいても渡航先の感染リスクに応じて予防接種を行っていく予定であります。
海外渡航者の予防接種には、2種類あります。一つ目は入国時などに予防接種が必要な地域に行くのに接種する場合、もう一つは、海外で感染症にかからないようにするためのものです。ここでは、日本国内で行われている一般的な予防接種について説明します。
- 予防接種証明書が必要な場合
入国する時に、様々な予防接種証明書の提示が求められる国があります。主にアフリカの熱帯地域や南米の熱帯地域の国々です。また、黄熱の流行国から入国するときに予防接種証明書の提示が求められる国もありますので、乗り継ぎの時に証明書が必要になる場合もあります。また、滞在先の学校に入る際に予防接種の証明書が必要な場合もあります。
- 自分を感染症から守り、周囲への感染を予防する
外国では、日本では制圧されてなくなった病気やその土地特有の疾患が存在します。また、現地の方は問題ない屋台などの食事などにて容易に感染症を発症するケースが多いです。予防接種で防げる病気は限られていますが、予防接種を受けることで重篤な感染症にかかる危険性を減らすことは可能です。必要な予防接種は、旅行者としていくのか、現地でしばらく滞在するのか、それが長期か短期か、様々なケースにより異なります。今、情報が容易に手に入る状態であり、事前に渡航先の感染症情報を調べるとともに、必要な予防接種を受け、可能な限りリスクを減らす必要があります。
バックパッカーとして
自分が19歳の時、深夜特急を初めて読んだ時の瞬間は今でも覚えています。バックパックを背負い、インターネットもない時代、デジカメもなくフィルムを詰めて旅に出ました。沢木耕太郎に憧れ、デリーまで飛行機を使わずに行くと決めて南港から上海まで蘇州号に乗船し、上海のバックパッカーの聖地であった浦江飯店のドミトリーに泊まりそのまま旅をつづけたのをよく覚えています。この世界的パンデミックが収束して、また旅に出れる状態になることを期待します。